『展望と計画のための都市農村計画史研究』
石田頼房著
「わが国における近代都市計画史の研究とその発展に尽くした功績」により、2004年度建築学会賞大賞を受賞した著者が、これまでどのように日本近代都市計画史研究に取り組んできたかを、都市農村計画史を中心に、著者が発表した論文を紹介しながら、関連文献にも触れて、たいへんわかりやすく述べている。
また、これからの都市農村計画の課題・展望について提言し、現在都市計画史研究に携わる研究者や、今後携わっていこうとする人のためにも、たいへん参考になる小冊子である。
なかでもユニークなのは、近代日本の都市計画のコンセプト、制度、技術を相互関係、影響関係、発展関係などが一目でわかるように図示した「建築線制度の年代図表」「土地区画整理制度の年代図表」「開発利益の社会への還元に関する年代図表」「土地高度利用の年代図表」の4つの図表。
今まで折々に発表されたものを再録している。
また表紙に使われている「倉敷紡績萬寿工場と職工村計画」の図は、初めて公表された非常な貴重なもの。
著者は、東京大学建築専攻博士課程終了後、東京都立大学教授・都市研究所長などを務め、日本都市計画学会石川奨励賞を受賞している。
巻末に著者の著作目録も収録。
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A5判、並製、64頁 私家版
申込先:南風舎 (TEL: 03-3294-9341) 送料込み 500円
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